繊細に、そして色鮮やかに、
四季折々の光景をうつす上生菓子
四季折々の光景を映す福壽堂秀信の上生菓子は、
長くご愛顧を賜ってまいりました。
視覚、嗅覚、聴覚、味覚、触覚の五感のすべてを
使って季節の移り変わりを和菓子に仕上げます。
繊細に、そして色鮮やかに、
四季折々の光景をうつす上生菓子
四季折々の光景を映す福壽堂秀信の上生菓子は、
長くご愛顧を賜ってまいりました。
視覚、嗅覚、聴覚、味覚、触覚の五感のすべてを
使って季節の移り変わりを和菓子に仕上げます。
白生餡に砂糖、山の芋や餅粉を加え、よく練りながら炊き上げます。
この生地に色合いを付け、四季折々の花姿や風物をかたどる
繊細な細工をほどこしたものが煉切です。
弊店では白生餡から作る煉切の他に、小豆の生餡から作る
「小豆こし餡煉切」も作っております。全国的に見ても大変珍しい煉切で、
この生地を使うことで菓子の表現の幅も広くなっております。
また、煉切の細工には「絞り」「型打ち」「巻物」「ヘラ」など
多くの技術が伝わっておりますが、
特に布巾で生地を包んで絞る「絞り」の技法は一見単純でありながら
表現する景色により絞る力や方向を微妙に変えるなど、
繊細な技術が必要です。
「型打ち」は伝統的な木型を作る職人自体が少なくなってきた為、
大変貴重な木型を使って打ち出しております。
上生菓子の種類の中でも煉切はその和菓子屋の持つ伝統、
技術の差が出る菓子なのです。
元々は、唐菓子の「こんとん」が変化したものだといわれています。
「こんとん」は、練った小麦粉に砂糖や飴を入れたものです。
今のような上生菓子のきんとんの姿になったのは
江戸時代の半ば頃だといわれています。
芯にする餡にそぼろ状の餡を箸で取り、まわりにうえこむようにして
形をつくり、四季折々の光景を微妙な色使いで表現する上生菓子です。
この時使う箸を「きんとん箸」と呼び、職人一人一人が自ら竹を
削り出して自分の手にあった箸を作ります。
先を極限まで細くしたその箸を自分の指の延長であるかの如く
自由自在に扱えるようにならなければ美しいきんとんを
作ることはできないと言われています。
外郎(ういろう)は、うるち米、もち米などの米の粉に
砂糖を加えて 蒸したお菓子です。
和菓子屋では生菓子の素材のひとつとして使います。
(上生菓子に使うときは、葛を配合して上品に仕上げるときもあります)
生地が熱いうちに素早く正確に成形しなければならず、
どこから見ても中に包んだ餡がうっすらと透けて見える様に
均一の厚みで包餡するには熟練の技が必要です。
菓子の味はもっちりとしていながら、あっさりと滑らかな
味わいをしているのが特徴です。
当店の薯蕷饅頭は山芋の中でも特にねばりの強いつくね芋を
擦りおろし、米粉と砂糖を合わせた生地で餡を包み、
ゆっくりと蒸し上げます。蒸すとふわっとした食感に仕上がり、
上品で柔らかい薯蕷饅頭となります。薯蕷饅頭を食べると
その和菓子店の力量が判ると言われます。
錦玉羹、薯蕷羹、葛羹。
主に夏の涼を表現するのにもちいられる素材。
透明感のあるもの、うっすらと透けるもの、
季節のテーマに合わせて葛や寒天、薯蕷など職人は材料を
使い分け美しい涼の世界を表現します。