|| 私たちが作るこ し 餡 ||
私たちのこし餡はしっかりとした小豆の風味を持ちながら、
サラッと滑らかな舌触り、淡白で深い味わいのこし餡です。
私たちのこし餡はしっかりとした小豆の風味を持ちながら、
サラッと滑らかな舌触り、淡白で深い味わいのこし餡です。
私たちのこし餡には北海道十勝産小豆「雅」と呼ばれる小豆を用います。
この「雅」の特徴はこし餡にしたときの小豆の風味がしっかりと濃い事。
淡白でありながら深い味わいが特徴の私たちのこし餡には
欠かせない小豆です。
こし餡作りの最初の工程は「渋切」。
小豆に含まれるタンニンとかサポニンなどの
渋み成分やアクを取り除くことです。
小豆を水から茹で沸騰した後ゆで汁を捨てる、この作業を繰り返します。
実は小豆を炊くときにこの渋を切るという作業が非常に重要なのです。
渋はとらなければ雑味になりますが、とりすぎると小豆の持つ風味が
なくなってしまします。
渋と言うのは、小豆を収穫してすぐの場合は、
成分が少なく、日がたつにつれて渋も多くなっていきます。
したがって小豆の収穫時期、状態によって渋切りの回数を調整し、
餡にした時に淡白でありながら小豆の風味が濃くなるようにします。
渋切の次に煮た小豆をつぶしていきます。
私たちのこし餡の特徴であるなめらかな
口どけはこの工程で良し悪しが決まります。
小豆の中身、果肉の部分を「呉(ご)」と言います。
この「呉」の粒子を壊さないように
小豆をつぶしていきます。
そして漉して水にさらし、絞るという工程を経て
こし餡の元となる生餡が出来上がります。
小豆の風味が残るように渋を切り
粒子を壊さぬよう丁寧に小豆をつぶし、
丁寧に小豆の皮を取り除き、
丁寧に呉を漉す。
そうして風味豊かで驚くほど細かな粒子の生餡になるのです。
私たちは約70年余り餡炊きに心血を注いできました。
試行錯誤を繰り返し、毎日美味しい餡を安定して炊き続ける。
これは職人の勘に頼った製造だけではなしえません。
例えば、小豆を浸ける水の温度。私たちは常に4℃の水温にしています。
これは先達の職人から受け継がれてきた教えです。
しかし、何故4℃なのか?
なぜこの温度の水に浸けた小豆の風味は豊かなのか?
また、ゆであがった小豆をつぶす作業では、
小豆の粒子を壊さないように小豆をつぶすにはどうすればよいか?
生餡に砂糖を合わせる工程で、ザラメを液状化させ火を入れていく時、
加熱をしすぎても加熱が足りなくても美味しい餡にはなりません。
その餡に最適な水分量、加熱温度はどれなのか?
職人の勘を科学的に分析し、時には機械の力を借り、
餡炊きを科学することで
美味しい餡を炊き続けてきました。
そして昨日より今日、今日より明日へとより美味しい餡を
求めて精進してまいります。