
繊細に、そして色鮮やかに、
四季折々の光景をうつす上生菓子
四季折々の光景を映す福壽堂秀信の上生菓子は、長くご愛顧を賜ってまいりました。
視覚、嗅覚、聴覚、味覚、触覚の五感のすべてを使って季節の移り変わりを和菓子に仕上げます。

煉 切
白生餡に砂糖、山の芋や餅粉を加え、よく練りながら炊き上げます。
この生地に色合いを付け、四季折々の花姿や風物をかたどる繊細な細工をほどこしたものが煉切です。
弊店では白生餡から作る煉切の他に、小豆の生餡から作る「小豆こし餡煉切」も作っております。
また、煉切の細工には「絞り」「型打ち」「巻物」「ヘラ」など多くの技術があり、
特に「絞り」の技法は繊細な表現が可能です。

きんとん
元々は唐菓子の「こんとん」が変化したものとされ、江戸時代半ばに現在の姿に。
芯にする餡にそぼろ状の餡をうえこみ、四季折々の光景を表現。
「きんとん箸」という竹を削った専用箸で細工され、職人の技術が問われます。

外 郎
外郎(ういろう)は、米の粉に砂糖を加えて蒸したお菓子で、生地が熱いうちに成形。
包んだ餡が透けて見えるほど薄く均一に仕上げるには職人の熟練技が求められます。

薯 蕷
山芋の中でも特に粘りのあるつくね芋を使用。
米粉と砂糖を加えた生地で餡を包み、蒸すことでふわっと上品な食感に。
薯蕷饅頭は和菓子店の技術を示す基準とも言われます。

羹
錦玉羹・薯蕷羹・葛羹など、涼を表現する素材。
透明感、透け感を活かし、葛や寒天を使い分けて涼やかで美しい景色を表現します。
販売期間:2025年9月1日~9月14日

花野(はなの)
内容:きんとん製
中餡:小倉餡
所以:色彩豊かな秋の七草が、野に咲きそろう景色。秋の七草…萩、尾花、葛花、撫子、おみなえし、藤袴、桔梗
アレルギー:なし

梢の九月(こずえのくがつ)
内容:煉切製
中餡:小豆こし餡
所以:秋はまだ気配の九月。梢にそっと…
アレルギー:山芋

菊のきせ綿(きくのきせわた)
内容:外郎製
中餡:白こし餡
所以:重陽の節句に因む行事。菊型にふわっと白練切を載せている。
アレルギー:大豆・山芋
※重陽の節句 帝塚山・阿倍野近鉄のみ

桔梗(ききょう)
内容:外郎製
中餡:小豆こし餡
所以:暑気を払うように咲く桔梗。きりっとさわやかな色と型を出す。
アレルギー:大豆・ごま

白露(はくろ)
内容:薯蕷製
中餡:小豆こし餡
所以:草木に置いて、白く光って見える露。芒(すすき)は獣の尾のような形から尾花ともいう。
アレルギー:山芋

菊寿(きくじゅ)
内容:きんとん製(煉切きんとん)
中餡:小豆こし餡
所以:菊のつぼみ。菊は薬草として中国から伝わり、延寿の効能があるといわれている。
アレルギー:山芋
※重陽の節句 9月9日のみ
販売期間:2025年9月15日~9月28日

萩(はぎ)
内容:きんとん製
中餡:小倉餡
所以:秋の草を代表する植物。花は上のほうから咲きはじめる。
アレルギー:なし

白菊(しらぎく)
内容:煉切製
中餡:小豆こし餡
所以:秋の花、白菊を煉切で美しく表現。緑は葉を表す。
アレルギー:山芋
※帝塚山・阿倍野近鉄のみ

八重咲菊(やえざききく)
内容:煉切製
中餡:小豆こし餡
所以:菊は秋の花の代表。秋の気品ある花を表す。
アレルギー:山芋

爽秋(そうしゅう)
内容:外郎製
中餡:橙・小豆・緑餡
所以:秋になって間もない頃。透かした三色の餡は、秋晴れの清々しい心持をイメージ。
アレルギー:大豆

秋月(しゅうげつ)
内容:薯蕷製
中餡:小豆こし餡
所以:天の淡い黄金色は、秋の空を表す。
アレルギー:山芋